阿部新監督に朗報… “解任”の原監督に巨人から用意されたポストは「オーナー付特別顧問」
4日の今季最終戦後に行われた、巨人恒例のセレモニー。ファンへの挨拶でマイクを握った原辰徳監督(65)はその場で辞任を表明し、チームを阿部慎之助ヘッド(44)に託すことを発表した。甥っ子の菅野智之(33)は号泣、坂本勇人(34)も目に涙をためるなど、感傷的なムードに包まれたが、最後に「私の心境は一点の曇りもなく、晴れ晴れとした気持ち」と声のトーンを上げた原監督のスピーチを聞いて、「原さんの本音が見て取れた」と、さるチーム関係者がこう言った。
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■退任スピーチに見えた本音
「2年連続Bクラスが確定した9月29日の夜に山口(寿一)オーナーと話し合ってユニホームを脱ぐ決意をした、と辞任に至る経緯を語った原監督が、後任の慎之助について『若い新しいリーダー、阿部慎之助くんにチームを託そうと。そういう決断をしました』という言い方をした。全権監督とはいえ、監督の選任はオーナーの専権事項。それを、あたかも自分が後継指名し、阿部新監督を決めたという口ぶりです。実際、全権監督として3度目の復帰を果たした今回はもちろん、第1次政権でも2次政権でも、コーチの人選から補強まですべて自分でやりたがった。ドラフトもそう。古株の関係者は、『原の欲しい欲しい病はミスター(長嶋茂雄元監督)以上』と言いましたが、原監督が2次政権で当時の球団代表の頭越しに江川卓ヘッド招聘に動いたのがその典型。計17年もの長期政権で独善、強権に拍車がかかりました」
今回、来季までの3年契約をまっとうし、「勇退」という形でユニホームを脱げば、原監督にはGM就任の目があったという。本人もそれを望んだ。仮に来年、優勝を逃しても取締役として球団に残るという話まで出ていたという。
「それが、同一監督としては球団初となる2年連続Bクラスの惨敗で事実上の解任。忸怩たる思いが、阿部新監督擁立のああいう言い方につながったんだと思う」(同)