オリックス山本由伸の不動心は練習スタイルにも…「アップのためのアップ」時間じっくり
「サブグラウンドやウエートトレーニング場で体全体を動かしてから、特に肩回りは入念にやってますね。あの、やりのような棒をネットに向かって繰り返し投げてるんです。それから全体練習に参加してる。彼にとって、アップやキャッチボールは野球の重要な一部。おろそかにしないためにも、アップやキャッチボールにも準備が必要と考えているのです」
178センチ、80キロと野球選手にしては小柄。体力面を危惧するメジャースカウトもいるが、強靱な体をつくるため栄養士を雇って食事にも気を使っている。
「何よりアイツの強みはブレないことですよ。結果が伴わなくても、感情を表に出すことも、感情に左右されることもありません。なぜ、打たれたのか、どこが悪かったのかを冷静に分析、次につなげている。高卒2年目のオフから個人トレーナーの助言で取り入れたやり投げの投球フォームにしても、首脳陣に元に戻すよう言われながら、自分のやり方でやらせて欲しいと拒否した」(同)
オリックスの先輩でもある孤高のイチローを彷彿とさせるが、「左腕エースの宮城をよくいじってるし、笑うときは腹を抱えて笑うタイプ。周りともうまくやれる」(同)というから、海を渡っても「心」の心配はなさそうだ。