ムーキー・ベッツは両リーグMVPを狙う大谷の強力ライバル 意外にも英国王室と深いつながりが
内野手・31歳(18年MVP)
メジャーを代表する「5ツールプレーヤー」(ミート力、長打力、走力、守備力、送球力)だ。
レッドソックス時代の2018年に首位打者を獲得し、5年ぶりの世界一に貢献。ア・リーグMVP、シルバースラッガー(SS)賞、ゴールドグラブ(GG)賞にも選出された。同じ年に、打撃タイトル、SS賞、GG賞とワールドシリーズのチャンピオンリングを手に入れたのはメジャー史上初めての快挙。フランク・ロビンソン(61年レッズ、66年オリオールズ)以来、史上2人目となる両リーグでのMVPを狙う大谷の強力なライバルでもある。
身長175センチとメジャーリーガーとしては小柄。ジョン・オーバートン高校(テネシー州ナッシュビル)時代は三拍子揃った二塁手としてメジャーの注目を集めたが、上背がないため、指名に二の足を踏む球団が少なくなかった。地元テネシー大学など複数の強豪大学から勧誘され、本人は進学を決めていたが、ボディーサイズは二の次で能力を重視したエプスタインGM(当時)の方針でレッドソックスから11年のドラフト5巡目(全体172位)で指名された。レ軍は事前に用意していた契約金60万ドル(当時約4800万円)から75万ドル(同6000万円)を上積みしたことから、当時の期待の高さがうかがえる。プロ入り当時についてベッツは「レッドソックスから指名されなければ、プロ入りなんて考えられなかった」と振り返っている。