著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

世界的スポーツイベントがテレビから姿を消しているが、大リーグ中継も例外ではない

公開日: 更新日:

 先日、テレビ朝日ゴルフの全英オープンの中継から撤退するという報道があった。5億円といわれる放映権料を支払えなくなり、42年続いた中継に終止符を打ったようだ。

 これに限らず、日本では地上波の放送局が放映権料を巡って主催者側と折り合いがつかず、撤退するケースが増えた。スポーツの世界的イベントは経済発展を続ける国々で人気が沸騰しているため、極端な売り手市場になり、急激な右肩上がりで放映権料がアップしているのだ。

 それに引き換え日本は、30年以上に及ぶゼロ成長で相対的な支払い能力がどんどん低下しており、地上波局がスポンサーを集められなくなっている。

 地上波がだめでも、契約者数の増大を狙った有料スポーツ専門局や衛星放送局が契約を肩代わりするケースもあるが、もはやジャパンマネーをあてにしていないため、契約希望局がなければ主催者側は「日本無し」で行くようになった。

 しかし、ジャパンマネーへの依存度が高い野球ではそうはいかない。MLBの年間放映権料は公表されていないが、2010~15年の6年間は年間7917万ドル(当時の為替レートで約90億円)だったので、現在は1億5000万ドル前後(約225億円)と思われる。この契約はMLBとNHK+民放+Jスポーツの連合体との契約だが、主体はあくまでも連日、大リーグ中継を行っているNHK。放映権料の8~9割を負担しているとみられる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…