完封勝利で西武の大型連敗を8でストップ!6月は隅田知一郎の季節
西武は12日、本拠地のベルーナドームで広島に5-0で勝ち、2日の巨人戦から続いていた連敗を8で止めた。
9連敗となれば、球団ワーストの13連敗を喫した2015年の7~8月以来だったが、その危機を救ったのが、3年目左腕・隅田知一郎(24)だ。
序盤は先頭打者に出塁を許したものの、五回に打線が5点を先制すると、隅田もギアを上げ、八回まで散発2安打。九回2死一、二塁のピンチでは、4番の小園を空振り三振に斬って取り、自身2度目の完封勝利で今季4勝目を挙げた。球数は99球。初の「マダックス」を達成した。
6月は隅田の季節だ。
9勝10敗だった昨季は2勝1敗で防御率1.69。月別で最もいい成績を残した。
プロに名前を売ったのもこの時期だ。この日、8強が出そろった全日本大学選手権。隅田は3年前のこの大会で、九州のほぼ無名の投手から急浮上していた。某球団のスカウトがこう振り返る。
「西日本工大(九州地区大学北部)のエースとして大学選手権1回戦の上武大(関甲新学生)戦で14三振を奪い、8回4安打1失点完投。上武大の主砲ブライト(現中日)のソロ1発に沈み0-1で敗れたものの、視察した各球団のスカウト幹部が『1位級じゃない? こんなにいいって聞いてないんだけど』と絶賛の嵐でした」