西武・隅田知一郎「球拾い」からの大逆襲! 体重40キロ台から悔しさをバネに急成長
隅田知一郎(西武 投手・22歳・西日本工大)
開幕2戦目となった3月26日のオリックス戦に先発し、7回無失点でプロ初勝利。2日のロッテ戦では初黒星を喫したものの、5回3失点(自責2)と一定の投球を見せた。9日のソフトバンク戦でも7回途中無失点の好投を披露、試合はスコアレスの引き分けに終わったが、先発の役割をしっかりと果たした。
隅田の母校・波佐見高(長崎県)の得永健監督は、「当初は、まったく期待していなかったんです」とこう話す。
「入部した時は160センチあるかないかで、体重は40キロ台。彼が所属していた少年野球の恩師からは『外野あたりで球拾いでもさせてやってくれれば』と言われました。さすがにこの体格で硬式球を投げさせたら故障しかねないと思い、『体重を50キロ台にしなさい』と課題を出した。それも本気で言ったつもりではなかったんですが、隅田は真剣に受け取り、2カ月で7キロ増やした。そこでようやく投球練習を許可し、1年夏の予選でも短いイニングを投げさせました。当時の隅田はフォームは奇麗だけど球は遅い。でも、血気盛んな他校の主力たちはボールが遅すぎてむしろ打ちにくかったようです」