大岩ジャパン56年ぶり五輪メダルの条件…1次リーグ首位突破、準々決勝は強豪スペインと
藤田譲瑠チマにはバエナ封じを期待できる
「攻撃的なポジションならトップ下以外もこなせるバエナは昨年9月、ユーロの予選でA代表デビューを果たし、途中出場して1分後に代表初ゴールを決めた。勝負強さも魅力的な選手です。試合で相対するのは、守備的MFが主戦場の主将MF藤田チマでしょう。藤田は途中出場のイスラエル戦でも、相手選手の動きを予見する能力の高さを生かし、何度もボールを奪って味方の攻撃につなげていった。バエナ封じを期待できる」
エースFWとして1トップを務めるアベル・ルイスは、身長182センチのフィジカルを生かして空中戦にも強さを発揮。2021年にA代表デビューを果たしている。
「馬力があって手ごわいストライカーですが、日本はレギュラーCBの高井と木村誠二(鳥栖)のコンビネーションが機能しており、容易にゴールを割らせることはないでしょう。高井が相手の点取り屋のマーク役を務め、木村が絶妙なカバーリングを見せている。スペインには身長193センチの大型FWサム・オモロディオンも控えているが、好調を維持している身長193センチのGK小久保ブライアンがDF陣と好連係を見せれば、スペインを相手に大きく崩れるとは思えない。互角以上の戦いを演じて勝機もあります」(六川氏)
大岩監督は、以前から「金メダルを狙います」と話していたが、本大会が始まってから「目標はファイナリスト」と言うようになった。もちろん「銀メダルで十分」という意味ではなく、決勝に進出して金メダルを獲得する--という気持ちに変わりはないはずだ。
不世出のストライカー釜本邦茂を擁して銅メダルを獲得した1968年メキシコ五輪から長い月日が経過した。が、56年ぶりとなるメダル獲得の可能性は「十二分にある」とは前出の六川氏である。