“多様性女王”大坂なおみの面目躍如…彼女にしかできないド派手衣装で登場、度肝を抜いた
暑さを引きずりながらテニスの季節が来た。
週末には国別対抗戦のデ杯に錦織圭が戻り、それが終われば「木下グループジャパンオープン」にけっこうな顔触れがそろう。続く女子ツアーの老舗・東レPPOは大坂なおみで賑わうことだろう。
今年最後のグランドスラム、全米オープンが終わった。男子は第1シードの23歳、シナーがイタリア男子としては初めての優勝を飾り、女子は全豪も勝ったサバレンカが制した。優勝賞金はともに360万ドル、いくら円安とはいえ、5億1000万円には驚くしかない。
いまや当たり前の男女同額賞金を最初に取り入れたのは1973年の全米で、いまも時々問題になる。男子は5セット、女子は3セットマッチ。今回で言えば、シナーが優勝までの7試合で209ゲーム=16時間36分を要したのに対し、サバレンカは136ゲーム=10時間13分――時給計算はみみっちいが、男性ファンは迫力、面白さが違うのだとムキになる。そういうことじゃないのよと、大坂なおみが教えてくれた。
2年ぶりのデーセッションでいきなり度肝を抜いた。蝶結びのリボンを背中いっぱいにあしらったハデハデ衣装で登場。ウオームアップを終えて脱いだと思えば、そこにも大きな蝶結び、シューズにも……そして、メジャー優勝の実力者オスタペンコをストレートで退けた。続くセンターコートのナイトセッションは黒のウエアに白の蝶結び。惜敗だったが、“多様性の女王”“サプライズ・ママ”の面目躍如だ。