中日「立浪退任」&西武「松井休業」で露呈…プロ野球監督人事「ビジョンなきスター頼みの危うさ」
「監督自身はもちろんですが、彼らを指揮官に据えた球団も、チーム強化のビジョンを持っていたのかどうか、ということです」
こう話すのは西武やロッテで活躍した名球会会員の山崎裕之氏だ。
18日、中日の立浪和義監督(55)が今季限りでの退任を発表。今季が3年契約の最終年で、3年連続最下位が現実味を帯びる中での決断だった。
昨19日の全体練習でのミーティングで、選手やスタッフらに改めて報告。「勝たせてあげられなくて申し訳ない」と話したという。
西武も5月、松井稼頭央監督(48)が休養を発表。渡辺GMが監督代行として指揮を執っているが、事実上の解任だ。
立浪監督と松井監督は、それぞれ中日と西武で活躍した、球界を代表するスタープレーヤー。立浪監督はNPB球団でのコーチ経験がなく、松井監督は3年間の二軍監督、1年のヘッドコーチ経験と違いはあるものの、いずれも球団が満を持して監督のイスに据えた「切り札」でもあった。それが結果を出せず惨敗。結果として、本人たちの名声を落とすだけとなった。