巨人阿部監督の《大した肝っ玉》…大一番で不振の山﨑伊織を“あえて投入”は《原前監督ならしない》
2年連続2ケタ勝利も規定投球回到達も全てパーである。
試合前まで9勝6敗だった巨人・山﨑伊織(25)が昨26日のDeNA戦で復帰登板。二回までに6点の大量援護をもらいながら、宮崎に本塁打を打たれるなど3回途中を9安打4失点で降板となった。あと4回3分の2で2年連続規定投球回に到達だったが、わずか2イニング届かなかった。
山﨑伊は8月の防御率5.82、9月は試合前まで同6.00と夏バテ状態。前回13日のヤクルト戦で今季最短の3回途中4失点でKOされた際には、阿部慎之助監督(45)が「ピリッとしないから抹消する」とブチ切れたほどだ。
中12日のリフレッシュ期間があったとはいえ、優勝マジック4で2位阪神に1.5ゲーム差に迫られた中での一戦に投入するのは、勇気がいることではないか。巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言った。
「阿部監督は腹が据わってますね。昨年までの原前監督なら、状態が悪い投手を大事な試合で先発させないでしょう。もちろん、今後のCSや日本シリーズを見据えて、立ち直って欲しいという願いはあっただろうが、今年の戦いぶりを見ていて、阿部監督は若い先発投手を我慢して起用しているのが目立った。原前監督はダメだと思ったら、初回でも交代を命じていた。『先発に責任を持たせる』と宣言している阿部監督は、先発が序盤に失点を重ねても、五回近くまで投げさせた試合が多くあった。多少打たれても投げさせないと投手は育ちません」