今平周吾の日本オープン優勝で「パッティングの極意」とは何かを考えた
今年の日本オープンは見応えがありました。最終日の18番。今平周吾のロングパットは約20メートル。カップの手前には小さなコブがあるスライスラインでした。ギャラリーもテレビを見ているファンも、今平が打つ前、このパットが「入る」と思った人はおそらくいないでしょう。
終わってみれば、この超ロングパットがカップに消えて勝負が決まったわけですが、注目すべきはそこまでの過程です。
今大会のラフは15センチ以上。長いところは25センチもあり、18番パー4(464ヤード)も曲げればグリーンに乗せることはできずボギーの可能性は高い。目の前にはゴルファーが是が非でも欲しいビッグタイトルがぶら下がっている。第2打の直前には、1打ビハインドの木下稜介が17番パー3(220ヤード)で、バンカーからのチップインバーディーで追いつかれたこともわかった。
今平の緊張感は想像に難くありませんでした。この状況で今平は、フェアウエー、グリーンと首尾よく運べたことで過度の重圧を受けず、イメージ通りのパッティングができたのです。