佐々木朗希にメジャーで《いきなりフル回転》の怪情報…ロッテでの“登板拒否”もすべて米国で活躍するため
「もしかしたら、アイツは本気で今オフ、海を渡るつもりじゃないか」
昨年10月、ロッテがCSファーストステージでソフトバンクと対戦したときのことだ。ロッテナインのひとりはこう言ったという。「アイツ」とは今オフ、ポスティングシステムを利用してメジャー挑戦する佐々木朗希(23)のことだ。
さるロッテOBがこう解説する。
「佐々木は昨年7月下旬に脇腹を痛めて離脱。9月10日の復帰登板も含めて3イニングずつ2試合に登板したが、3試合目を発熱でドタキャン。数日後に熱は下がったのに、当初、ソフトバンクとのCSファーストステージは投げたがらなかったというのです。首脳陣に背中を押されてCSの初戦に先発、3イニング投げましたが、それも渋々だったらしい。結果として投げられたのに投げたがらなかったのは、本人がその年のオフに何が何でもメジャーに挑戦したかったから、ムリをして肩肘を消耗したくないと考えたからではないか。そう受け止めた選手がいたということです」
今季でプロ5年目が終了した佐々木は、これまで規定投球回に達したことがない。故障につながる前に自らブレーキを踏んで離脱、シーズンを通してローテを守った経験がないからだ。「危機管理能力に長けているのはプラス材料」と、一部のメジャースカウトは話すが、投げようと思えば投げられたのもまた事実なのだ。
大きな故障につながる前に自らブレーキを踏むスタンスに関して、「高校時代(岩手の大船渡高)の原体験が大きいのではないか」と、ア・リーグのスカウトがこう続ける。
「3年春、U18日本代表合宿で163キロの速球を投げた反動でしょう。肘に違和感が生じ、しばらく全力投球できなかったというのです。佐々木見たさで大船渡高まで足を運んだメジャー球団がいくつかあるほど。高校時代からゆくゆくはメジャーでプレーすることが念頭にあった佐々木は、大きな故障は命取りになると、肘の違和感によって痛感したのではないか。あと1勝で甲子園という夏の岩手大会決勝で投げなかったのも、そんな危機感からでしょう。甲子園で活躍したような投手は、たいてい靱帯を痛めているのに、佐々木がプロ入りした当時の右肘はキズひとつなかったといいますからね」