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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

引退したナダルのパワーと闘志…「メンタルトレーニングをやっているか?」には驚きの回答も

公開日: 更新日:

 男子テニスの国別対抗戦デ杯ファイナルズが進行中だ。

 かつてのホーム・アウェー方式から変わって、今回は上位8カ国がスペイン南部のマラガに集結。優勝候補は新王者シナー率いるイタリアだが、最大の注目は地元の英雄ラファエル・ナダルだ。

 ラファも既に38歳で、股関節の故障が回復せぬまま今季12勝7敗。パリ五輪のジョコビッチ戦を最後に出場はなく、デ杯ファイナルズでの現役引退を表明していた。デ杯での起用も危ぶまれたが、最初のシングルスに登場してストレート負け。往年の迫力はなかった。

 ロジャー・フェデラーの技術がテニス通をうならせた一方で、ラファの躍動感は若者を引き付けた。通算22回のメジャー優勝、中でも全仏オープンは2005年の初出場から18年間に優勝が14回、通算112勝4敗の勝率97%……誰もが永遠不滅とする大記録を残した。

 武器は強烈な左フォアハンドで、グリグリのトップスピンをバックサイドに弾ませて追い込み、フェデラーの不敗神話を崩した。2人の対戦成績はナダルの24勝16敗。1歳下のジョコビッチと29勝31敗と競り合いつつ史上最強の“3強時代”を築いた。錦織圭は2勝12敗、リオ五輪の3位決定戦で勝っている。

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