ドラ1新人・宗山塁が握る楽天の命運…競争させたい指揮官と相反する球団側の思惑
球団は早くも気を揉んでいるようだ。
今年のプロ野球の最注目株、楽天のドラフト1位・宗山塁(21=明大)が昨5日、仙台市の「泉犬鷲寮」に入寮。“出世部屋”のひとつとされる1号室が用意され、「先輩方に続けたら」と意気込んだが、三木肇監督はすでに「(プロは)実力、結果の世界」との方針を示している。
「三木監督はチーム内競争を促しており、“20年に1人の逸材”と称される宗山に対しても特別扱いはしない意向です。楽天のショートには、昨季135試合で先発出場し、レギュラーを獲得した村林(一輝=27)がいる。2015年のドラフト7位で入団し、二軍監督として成長を見守ってきた三木監督には思い入れもある。キャンプ、オープン戦で競争を勝ち抜いた方をショートのレギュラーに、というのは現場トップとして当然の構想ですが、球団はまた別でしょう。なにしろ宗山は昨秋ドラフトで5球団が競合した球界のスター候補。営業面を考えても宗山を売り出したい。現場の選手起用にも影響力を持つ三木谷オーナーも同じでしょうからね」(球団OB)
明大4年間でリーグ歴代7位の118安打をマークした宗山が、春季キャンプでのパフォーマンス、オープン戦で誰もが納得する実力通りの結果を残せば、余計な火種は生まれないが……。