日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」
「去年はホント、野球観が変わりました」
こう言って目を輝かせるのは昨季、前人未到の400ホールドを達成した日本ハムの宮西尚生(39)。チーム最年長のレジェンド左腕が感嘆するのが、新庄剛志監督(53)のダイレクトメッセージ(DM)だ。
新庄監督は就任以降、選手に対して直接声をかけることは極力控えているという。代わりに、SNSアプリのインスタグラムでDMを送り、コミュニケーションを図ってきた。実際にDMが届いた宮西が言う。
「ここ数年は年齢とともに力が落ちてきたり、若い子が上がってきたりという中で、昨季は開幕から結果を残せず、焦りもありました。自分でプレッシャーをかけすぎて、頭やメンタル、カラダもガチガチに固まっていた。二軍で再調整しているときに、新庄さんから『頑張らんでいい、楽しんでやって』という、インスタグラムのDMが届いたんです。今までの僕の野球観とは百八十度違う。高校時代(市尼崎)の監督にも『たかが野球、楽しんでやれ』ということをよく言われましたけど、自分なりにもっと遊んでやればいい、打たれてもええやんみたいな気持ちになれた。肩の荷がストンと下りました。そういう感覚は、言われてもなかなかできることじゃなかったけど、今の自分の置かれている立場で、その言葉をもらったのは大きかった。若い頃だったら、『ん?』と思ったかもしれませんけど、今は野球が楽しくてしょうがないですね(笑)」
かく言う宮西も、新庄監督就任1年目は「トライアウト」として、勝敗を度外視した采配、選手起用をされた。
ピンチの場面で降板を命じられたり、「実績とか関係なし」と二軍に落とされたりして、辛酸をなめたクチだ。
宮西は、「正直、葛藤はありましたけど……」と前置きしたうえで、こう続けた。