「アイビーリーグの入り方」冷泉彰彦著

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 最近、せっかく合格した東大や京大への入学を辞退してアイビーリーグと呼ばれる米国名門大学に進学する学生が増えている。教育市場もグローバル化し、より知識や人脈が得られる海外の大学へと乗り換える動きが起きているのだ。本書は、米国で長年高校生の進路指導を行ってきた著者による、アイビーリーグ入学指南書だ。

 偏差値もなく理系文系の区別もない米国では、校風や将来の専攻などをもとに大学選びが行われ、試験もペーパーテストによる一発勝負ではない。本書は志望校の選び方から、合格のための準備の仕方や注意点、出願のプロセスに加えて、日本とは全く違う米国一流大学の審査基準を懇切丁寧に解説。自己管理能力やマルチタスク能力が必要とされること、ヘイトスピーチ的な差別的言動には厳しい評価がされることなど、見落としがちなポイントも指摘している。海外進学に興味のある人はもちろん、日本の教育に疑問を持つ人にもおすすめの一冊だ。

(阪急コミュニケーションズ 2500円)

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