「ボクの妻と結婚してください。」樋口卓治著
放送作家の三村は、医師からすい臓がんで余命6カ月と宣告される。世の中の出来事を「楽しい」に変換するのが放送作家の仕事だと定義する三村だが、この状況を楽しいに変換するのは難しい。番組の企画を考えるように「余命6カ月をどう生きるか」思案した結果、自分がいなくなった後に妻の彩子と息子が笑顔でいられるようにしたいと思った三村は、妻の結婚相手を探すことに。入院治療を拒否して、婚活に関する本を読み漁り、知人に頼み込んでお見合いパーティーに潜入するなど、情報を集める。
5月から放映が始まるドラマの原作となった家族小説。
(講談社 610円+税)