「遺品整理士という仕事」木村榮治著
父の死後、便利屋に依頼した遺品整理の仕事ぶりに疑問を抱いた著者は、協会を設立して「遺品整理士」の資格をつくり人材を養成。心ない業者や違法業者などが入り乱れ無法地帯化した分野で、利用者の信頼を集めている。社会の変化とともに、遺品整理は、これまでの不用品を回収するだけの仕事から、遺族と一緒に、時には遺族に代わって判断して、無数の遺品の中から形見分けすべきものを洗い出し、必要な重要書類を見つけ出し、限られた時間の中で分別や査定を行うなど、複合サービスへと変化している。
遺族の悲しみに寄り添いながら進められる、そんな遺品整理士の仕事を紹介。さらに体験から導き出された生前、老前整理のポイントも指南してくれる。(平凡社 760円+税)