「映画俳優安藤昇」山口猛著

公開日: 更新日:

 男が惚れる男のスター。といっても健さんや文太兄いではない。何しろ特攻隊くずれの愚連隊上がりという本物。誰からも「目つきが違う」と恐れられたのがこの人だ。

 生い立ちに始まって下北沢、渋谷と縄張りを広げた愚連隊時代。入れ墨や指詰めなど、旧弊なしきたりを嫌い、あくまでスーツの似合うギャングとして肩で風切った時代の話が面白い。映画界入りしてからは松竹から東映に“掟破り”で移籍。数々の美女と浮名を流しながらも飄々とした姿が何ともクール。おまけに藤純子の「緋牡丹博徒」や山田洋次の「寅さん」シリーズまで、元はなんと安藤昇の発案だったという。写真も豊富で資料性も十分。(ワイズ出版 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末