「結婚しない男たち」荒川和久氏
商品戦略のターゲットは「独身女性・主婦・家族・若者・シニア」に設定されることが多く、独身男性は常に蚊帳の外。そこで立ち上がったのが「博報堂ソロ活動系男子(20~50代の独身一人暮らし男性・略してソロ男)研究プロジェクト」だ。
のべ3000人の男性に調査。見えてきたのは、ソロ男の高い消費力と興味深い特性だったという。
「ソロ男は企業の広告やマーケティングが薦めるモノを絶対に買わないといいます。ところが具体的に聞いてみると、割引商品や限定商品をよく買っている。決まった銘柄があるといいながら新商品も買うし、長生きしたくないといいながらトクホのお茶を買う。つまり『自己矛盾行動』なのです。消費でも恋愛でも、自己矛盾がソロ男の特性だとわかりました」
人の評価を気にしないと言いつつ、他人のSNSを逐一チェックする。リア充(実生活が充実)アピールを嫌う割に、どこかでリア充になりたいと思っているのだとか。
「男はこうあるべし、みたいな古い考え方を持っていて、それに縛られているんでしょうね。性格で言えば、こだわりが強くて頑固、へそまがりであまのじゃく、要するに面倒くさい(笑い)」