【憲法と民主主義】安保法制を再び問題提起する
「2015年安保国会の内と外で」奥田愛基、倉持麟太郎、福山哲郎著
国会前デモで一躍知られたSEALDs。その代表格として有名になった「オクダ君」と、安保法制に反対する若手弁護士、そして民主党からの代表として衆院で反対討論に登壇した中堅議員。この3者による鼎談(ていだん)が本書。SEALDs結成のきっかけは一昨年12月、翁長県知事が誕生した沖縄に旅行し、辺野古基地問題で保守と革新が手を結び、県議会など「政治の世界で起きていることとデモをやっている辺野古前のテントがつながっている」現場を目の当たりにしたことだという。硬直した内向きの本土では想像できない生きた民衆の世界を取り戻そうというメッセージだ。
(岩波書店 1500円+税)