【憲法と民主主義】安保法制を再び問題提起する

公開日: 更新日:

「民主主義」文部省著、西田亮介編

 昨今の政治の混乱が突き付けているのが「民主主義でいいのか」という問題。これまで議論不要の大前提と思われてきた民主主義が、案外あてにならず機能しないと感じられているのだ。本書はその原点を見直すため1948年から足かけ6年間、中学、高校で使われた社会科教科書の復刻。

 民主主義の定義から選挙権の意義、多数決の功罪などを当時の一流学者がやさしく解説したものだ。民主主義は「単なる政治上の制度」ではなく、その根本は「人間尊重」という「精神的な態度にほかならない」という一言がしみじみと心を打つ。民主主義とは、前向きで健康的な精神を維持し続けることなのだ。

(幻冬舎 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  3. 3

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  4. 4

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  5. 5

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  1. 6

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  5. 10

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり