地に落ちた“理想の共同体”EUの現在 閉ざすヨーロッパ

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「ユーロ危機とギリシャ反乱」田中素香著

 現在のEUのほころびは実は中東難民が押し寄せる前、すでにギリシャの経済破綻で明らかになっていた。トルコをあれだけ疎外しながらギリシャに甘いEU。要は財政赤字と政府債務の膨張に悩む南欧諸国をEUが「ヨーロッパ」として抱え込んでいることからユーロ危機が生まれたのだ。ユーロは果たして崩壊するのか。

 ヨーロッパ経済論の専門家である著者は「否」ときっぱり。超大国同士がぶつかる21世紀経済の時代に、ユーロなしで立ち向かえるほど欧州各国通貨は強くないからだ。ドイツなど主要国はこれまでの自己責任型から中央銀行や欧州委員会が中央集権でいく「帝国型」へと切り替えを急いでいる。新書ながらも専門書の水準。(岩波書店 820円+税)



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