【18歳選挙権】若者世代は日本の政治を変えられるか?
「18歳選挙世代は日本を変えるか」原田曜平著
いよいよ始まる18歳投票。政治に無関心といわれる若者世代は日本の政治を変えられるか――。
「マイルドヤンキー」「さとり世代」など数々の流行語を世に広めた広告代理店系アナリストによる18歳選挙論。
18歳は高校と大学にまたがるが、学校のスケジュールが規則的な高校生は実は意外にテレビを見ており、政治ニュースもテレビで知ることが多い。ところが大学生になるとテレビの視聴時間が激減し、情報の入り口はSNSべったり。また現今の18歳は団塊ジュニアとも違って数が少ないため「マイノリティー意識」が強いという。
反安保法制デモで一躍知られた「SEALDs」は「今の若者世代の代表」とは言えないとバッサリ。彼らの存在が心に「刺さった」のはむしろ団塊世代などの高齢層で、現代の多くの若者は謙虚(「自分を大人と思わない」18歳が83.9%)で、平和主義的(「汚い言葉で罵るのは苦手」)で、親との関係も上下の垂直型ではなく友達感覚の水平型。それゆえ物わかりのいい親の元で育った彼らには「親と一緒に選挙に行こう」キャンペーンが有効ではないかとも提言する。(ポプラ社 800円+税)