「神の時空-五色不動の猛火-」高田崇史著
辻曲家の次女・摩季が死んで6日。兄の了は、死者を蘇らせる秘術の準備を進めるが、必要な「十種の神宝」はまだ半分しか揃わない。そんな中、世田谷区三軒茶屋、豊島区駒込、江戸川区平井の3カ所で相次いで放火殺人事件が発生。被害者はいずれも碑文谷女子大付属女子高校の1年生とその家族だった。
火事が3軒とも近所の寺社を巻き込んでいると聞いた了の妹・彩音は、高村皇らの仕業だと直感する。高村らは、日本中の神社仏閣を破壊して、閉じ込められた怨霊を解き放とうとしており、摩季を殺したのも彼らだった。地図を見た彩音は彼らの狙いが「江戸五色不動」ではないかと推理する。
明暦の大火をテーマに描く人気歴史ミステリーシリーズ最新刊。(講談社 960円+税)