ISを生む社会的背景は日本も例外ではない

公開日: 更新日:

「『イスラム国』の内部へ」J・トーデンヘーファー著、津村正樹訳

 ドイツ人の著者は西側ジャーナリストとして初めてIS領内を取材。現地の戦闘員をはじめ警察官や普通の地元民まで多数接した生々しいドキュメントが本書だ。

 冒頭から長く続くのはシリア潜入までのイスラム国当事者との交渉。著者は一連のイスラムテロがアメリカをはじめとする西側諸国の暴虐による当然の結果だ、と鋭く批判する。西側による攻撃の犠牲者はISが殺した人々の数をはるかに上回る。ブッシュ、チェイニー、ラムズフェルド、ブレアらはいわば「キリスト教テロリスト」なのだ。日本人記者の首をはねた「ジハーディ・ジョン」も登場する迫真のルポ。(白水社 2400円+税)

【連載】NEWSを読み解く今週のキーワード

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭