「古来種野菜を食べてください。」高橋一也氏

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 古来種野菜は確認できるだけでも、1200種類ほどあるという。文久3年の記録に残る毛馬きゅうり、葉にギザギザの切れ込みがある山形ほうれん草、鹿児島のかわひこ、米沢市小野川のみで生産されている小野川もやし……。そのうち著者が扱っているのは77農家、400種類だ。

 味はどうなのか。

「では、食べてみますか?」と著者が料理してくれたのが、長野県の綿内れんこん。フライパンに油を引いて焼き、味付けは塩だけというシンプルな調理法だ。しかし、サクッとした歯ざわり、濃厚なコクと香ばしさはスーパーで売っているれんこんとは比較にならない。

「それが野菜本来の味、タネをつけて次代に命を結ぶ味なんです。子供も理屈じゃなくわかっているのか、野菜嫌いでも食べてくれます。購入者にもお母さん方が多い。流通に特化したF1種が悪いとは言わないし、それも必要でしょう。でも、生産性や効率ばかり気にしていいのか? もっと大事なものもあるのでは? それは現代社会にも通じることではないでしょうか」


 テレビ東京「ガイアの夜明け」で紹介され大反響。古来種と出合い、路上販売から店舗オープンまでの奮闘記だ。

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