「若者はなぜモノを買わないのか」堀好伸氏
では、若者にモノを買わせるにはどうしたらいいのか。それは、シミュレーション消費を超えればいいのだ。スマホの情報でモノのスペックをどれだけ訴えても、若者の消費意欲は動かない。一方で、シミュレーションを超えるクオリティーや体験を提示できれば、彼らの財布の紐は決して固いままではない。
「現代の若者は、そのモノに対して企業が何をしたかではなく、人が何をしたかの向こう側にモノの本質を見ようとしています。新商品を開発しなくても、伝え方を変えるだけで彼らの心を動かすことができるかもしれません」
単純な豊かさよりも、楽しさや感動やハートを大切にする。そんな若者たちの感覚を理解するところから始めてみてはいかがだろう。(青春出版社 890円+税)
▽ほり・よしのぶ 1973年、新潟県生まれ。株式会社「リサーチ・アンド・ディベロプメント」ビジネスプロデューサー。リアルコミュニティーの声を活用し、企業の戦略マーケティング業務に携わる。「若者」や「シミュレーション消費」を主なテーマにTV、新聞などメディアでも活躍中。