「若者はなぜモノを買わないのか」堀好伸氏

公開日: 更新日:

 近頃の若者は消費に消極的な印象が強く、「若者の○○離れ」というフレーズはもはや定番と化している。しかし、現代の若者たちのマーケティング調査を行っている著者は、「企業や大人が若者から離れているだけ」と異論を唱える。

「“若者が消費しない”というイメージは、大人が考える“ある程度の年齢になれば持っているはずのモノ”を買っていないことで生まれています。つまり、大人の期待通りのモノを持たない、買わないことを“○○離れ”と決めつけているだけ。これは、若者と大人との間にあるコミュニケーションギャップが原因だと思われます」

 デフレが続く日本では、品質の向上や生産性の効率化など企業のイノベーションが起き、少しのお金でも高品質のモノが簡単に買えるようになった。現代の若者には、安くていいモノが当たり前。モノが行き渡っているために買い物自体がハレではなくなり、消費が豊かさの指標だった世代とは感覚自体が違っている。

「若い世代には、ハイブランドのアイテムも単なる工業製品にしか見えていない。ゆえに“買うなら安いに越したことはなく、あえて高いモノを買う必要はない”というのが共通認識になっているわけです」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  3. 3

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 4

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  5. 5

    マイナ保険証「期限切れ」迫る1580万件…不親切な「電子証明書5年更新」で資格無効多発の恐れ

  1. 6

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  2. 7

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  3. 8

    Mrs.GREEN APPLEのアイドル化が止まらない…熱愛報道と俳優業加速で新旧ファンが対立も

  4. 9

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  5. 10

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差