「パリ警視庁迷宮捜査班」ソフィー・エナフ著 山本知子、川口明百美訳
6カ月の停職処分から復帰したパリ司法警察の警視正カペスタンは、新たに設けられた特別班の指揮を任される。しかし、特別班とは名ばかりで、集められたのは各部署のお荷物署員ばかりだった。
案の定、40人のメンバーのうち、初日に出勤してきたのは、組んだ相棒がことごとく病院送りになり「死神」の異名を持つトレズ警部補、警察に所属しながら売れっ子作家のロジエール警部、そして監査官室出身のルブルトン警視の3人だけだった。
4人は膨大な未解決の捜査ファイルを精査。ルブルトンとロジエールは20年前の船員殺人事件を、カペスタンとトレズは8年前の強盗殺人事件を調べ始める。
落ちこぼれ捜査員が迷宮事件に挑むフランスのベストセラー警察小説。
(早川書房 1800円+税)