「パリ2000年の歴史を歩く」大島信三著
パリはローマ軍団の侵攻以来、何度も外国勢に占領されたが焼き打ちに遭うことはなかった。そのおかげで街の至るところに歴史の跡を感じることができる。
たとえば、ソルボンヌとクリュニー美術館の間にある大浴場跡。ローマ文明の公衆浴場跡が見られるのは、古代ローマ人がパリの誕生に関わった名残である。また古代ローマ帝国に憧れたナポレオンが崇拝したシーザーの立像がパリで最も美しい公園で見ることができる。
ほかにも音楽家のベルリオーズやリストが演奏会を開いたサントゥスタッシュ教会、フランス革命の際にギロチンが据えられたナシオン広場など、シーザー、ジャンヌダルクらパリを舞台に活躍した人物ゆかりの史跡を訪ねるパリ2000年の歴史散歩記。
(芙蓉書房出版 2300円+税)