「ソトゴト 公安刑事」森詠著
年末、新潟県警糸魚川署の管内で不審死事案が発生。第一発見者の交番警官・猪狩が現場の警備をしていると、見知らぬ顔の刑事らがやってくる。彼らは警察庁警備局の公安刑事だった。猪狩は疑問を抱きながらも、真崎と名乗った刑事に問われるまま発見時の様子を説明する。
大学卒業後、商社に就職した猪狩だが、退職して警察官になったのは15年前の出来事が忘れられなかったからだ。当時10歳だった猪狩の目の前で幼馴染みの亜美が北朝鮮の工作員と思われる3人組に拉致されてしまったのだ。刑事を目指して仕事に励む猪狩に、そのチャンスがいよいよ巡ってきた。しかし、昇進を目前にして突然、警察庁への出向を命じられる。
警察小説のニューヒーロー誕生を予感させる新シリーズの開幕。
(祥伝社 660円+税)