「猫の神さま3」仲野ワタリ著
江戸の西、猫手村の名主の三男・代三郎は、実家が所有する神田の長屋で大家として暮らす。妹分の於巻と回向院の出開帳仏を見に行った帰り道、手にした瓦版で、八王子で地震が起き、現れた大熊に神社が潰されたことを知る。村の郷神の大猫さまから魔物退治を任されている代三郎や於巻は、魔物の出現を疑う。
そんな中、三味線弾きでもある代三郎は、仲間から小原宿から来たという吉十郎を紹介される。吉十郎は、代三郎も顔負けの早弾きの名手だった。地震と熊は、甲州街道筋の宿場を次々と襲い、江戸に近づく。代三郎と、人に変身できる相棒の猫・栗坊が被害に遭った高井戸宿を検分に行った帰り道、内藤新宿に大熊が現れた。
大人気時代ファンタジーシリーズ第3弾。
(角川春樹事務所 720円+税)