「コロナ時代の選挙漫遊記」畠山理仁著
選挙の結果が出た後、著者は自分の投票行動が正しかったか、「一人反省会」をしている。2020年の東京都知事選で、小池都知事は「公務を優先する」「ポストコロナの選挙をする」と、街頭での選挙活動は行わず、オンラインでの情報発信を中心にしていた。だが、選挙戦終盤にはコロナ感染者は増え続けた。政治の世界に「たら」「れば」はなく、結果責任だ。
有権者は自分の選択が正しかったか自問自答しなければならない。有権者が権力を監視することが自分の生活を守り、よりよい政治をしてもらうことにつながる。弁護士の宇都宮健児氏の言うように、「微力かもしれないが、無力ではない」のだ。
他に、熊本県知事選など15の選挙を語るエッセー。
(集英社 1760円)