「人間らしさとは何か」海部陽介著

公開日: 更新日:

 人間とは、人間らしさとは何か。ソクラテスをはじめ、古来、多くの偉人たちがさまざまな答えを導き出してきた。こうした「古典哲学的人間論」とは異なり、生物人類学・霊長類学・考古学などの最新知見をもとに、この命題にアプローチする「科学的人間論」講義。

 現代人はホモ・サピエンスの1種だけなのに、大型類人猿(ゴリラやオランウータンなど4種)に比べ、生息地が格段に広く、南極を除く地球上の陸地全体に暮らす。

 まずはサルの仲間と比較した、こうした人類の特性を分析。さらに、ホモ・サピエンス以前の人類における人間らしさの進化史をたどるなど、さまざまな学問の融合から人類史を描き出し、見かけこそ多様だが「中身は多様ではない」ホモ・サピエンスの実態を明らかにする。

(河出書房新社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 3

    立花孝志氏の行為「調査要求」オンライン署名3万6000件に…同氏の次なるターゲットは立憲民主党に

  4. 4

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    斎藤元彦知事に公選法違反「買収」疑惑急浮上しSNS大炎上!選挙広報のコンサル会社に「報酬」か

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議