「午後の脅迫者」西村京太郎著

公開日: 更新日:

 定職もなくその日暮らしの日下部は、私立探偵が脅迫の容疑で捕まったという新聞記事を読み、金儲けの手段をひらめく。他人の秘密を調べる私立探偵の仕事は、恐喝のネタを探し歩くのと同じだと気づいたのだ。

 日下部は、さっそく探偵社の求人に応募する。しかし、採用されたものの、なかなか金になるような調査依頼が回ってこない。社長の愛人の事務員を口説き、ようやく社長夫人から依頼があった夫の浮気調査の案件を回してもらう。

 ターゲットの西尾の浮気の証拠をつかんだ日下部は、それをネタに西尾本人に大金を要求。しかし、離婚を望む西尾から報酬を上乗せするので、妻に男がいるという証拠をつくって欲しいと依頼される。

 今春、亡くなった巨匠の作品集の新装版。

(講談社 814円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動