「屈辱の数学史」マット・パーカー著 夏目大訳
2004年9月14日、ロサンゼルス航空路交通管制センターとすべての航空機との無線連絡が突然、途絶えた。その航空管制システムは4294967295から1ミリ秒ごとにカウントダウンする方式で時間を管理していた。つまり、49日17時間2分47.296秒が経過するとカウントは0になる。普通、コンピューターはその間、一度は再起動されるので0になることはないが、30日に1度は再起動するという指針があった。
ところが誰も気づかないうちに連続50日稼働していたので、システムがシャットダウンし、南カリフォルニア上空を飛行中の800機の航空機が危険にさらされることに。
数学ミスで起きた数々の事件を紹介。
(山と溪谷社 3190円)