「自考」岡田豊著
日本社会は同質性を求め、出る杭(くい)を打つ社会である。その中で「個」を生かすためには、自分を苦しめる他人の評価や基準を断ち切ることが必要だ。特に50代は60歳を前に心が揺れる時期なので、頭を切り替え、本当にやりたかったことは何か考えるべきだ。
著者は高校入学直後に母を亡くし、ケンカをしたり酒を飲んだりして陰口を叩かれたが、それは自分の居場所を探す行動だったのだ。それが「自考」の始まりだった。日本人はひとつの大きな船に乗っている。目的地には連れていってくれるが突出した個性は許されない。アメリカ人は自分の小さな船を独りで必死にこいでいる。
自分の人生を取り戻すためのアドバイス。
(プレジデント社 1650円)