「100歳まで健康に生きるための25のメソッド」ルイージ・フォンタナ著、寺田新訳
今年の抱負は「健康第一」。仕事も遊びも健康であることが大前提だ。そこで参考になりそうなものを探していたところ見つけたのが本書。あまたある健康長寿のメソッドを科学的エビデンスとともに紹介し、実践方法までレクチャーしている。
メソッドは大きく「食事」「運動」「メンタルケア」の3つに分けられている。
例えば食事については“満腹にならない”ことを推奨している。マウスやラットの実験によると、餌の摂取量を30%ほど減らした群の多くがヒトの年齢でいう90歳以上まで生存し、しかも気力・体力にあふれた40歳ぐらいの若々しさを保っていたという。
シドニー大学教授の著者は、エネルギー摂取量を適切に減らすことの重要性を日本の「腹八分目」という言葉とともに紹介。満腹になるまで食べないのはもちろん、精製食品や加工食品の代わりに食物繊維が豊富な野菜類を多く摂取する、野菜だけを食べる日を週に1、2回設けるのがよいとしている。
ちょうど正月の食べ過ぎで腹が重かったので、白米から玄米に、食パンも全粒粉のものに変更してみた。ついでに朝食べていた加工食品のソーセージを塩コショウで焼いた鶏むね肉に替えたり、オリーブオイルやレモンで味付けした焼き野菜や野菜スープだけを取る日も設けてみた。また間食用にストックしていた煎餅やチョコレートを一掃し、代わりにナッツ類を食べるようにした。効果は自分でも驚くほどすぐに感じられて、快便になるわ体は軽くなるわで、いいことずくめだ!
運動では20秒間勢いよく階段を駆け上がる、メンタルケアでは木々の周りを歩くなど、すぐに始められそうなメソッドが満載。健康な体で一年のスタートが切れそうだ。 〈浩〉
(東京大学出版会 3850円)