ラクに生きよう ミニマリスト本特集
「超ミニマル・ライフ」四角大輔著
身の回りの所有物を極力減らし必要最小限のものだけで暮らすミニマリストという生き方。大量生産、大量消費とは真逆の方向性を持つ彼らやその人生戦略までを学んでみよう。
「超ミニマル・ライフ」四角大輔著
超ミニマル・ライフとは、どうでもいいことに注ぐ労力・お金・時間を最小化して、自身の可能性を最大化する人生戦略を指す。
人生が仕事に支配され、命を消耗させている現状を変えたいと思った著者は、「増やす」「所有する」「大きくする」「成長し続ける」という足し算のシステムから脱却し、「減らす」「手放す」「軽くする」「削ぎ落とす」といった引き算の生活へとシフトした。
本書では、古いシステムから脱却する方法として、まずは上昇志向など多くの人が抱く「思い込みの軽量化」を提案。さらに「体の軽量化」「食事の軽量化」「脳疲労とストレスの軽量化」「人間関係とコミュニケーションの軽量化」「お金と働き方の軽量化」と段階的に幸福度がアップする方法を提示。
自分を取り戻すメソッドとして、活用したくなる。 (ダイヤモンド社 2090円)
「モノのお手入れ お直し 作りかえ」暮らしの図鑑編集部編
「モノのお手入れ お直し 作りかえ」暮らしの図鑑編集部編
道具や家を手入れして長く使うのも、モノを大切に扱うミニマリストには欠かせない心得だ。
本書は、生活を自分らしく整えるアイデアやヒントを160収録した暮らしの事典。台所道具、うつわ、衣類、家具、家電、住宅などの手入れ方法や修理・修繕方法のほか、リメークやDIY、不用品の始末や再生などについて、知りたい情報をサクッと読める構成になっている。
例えば木製の机にできてしまったコップの輪染み。ウレタン塗装やラッカー塗装ならドライヤーで温めて消す方法があるという。時間を経た染みは、マヨネーズやオリーブオイルを染み込ませると消えやすくなるらしい。また化学繊維の古布を細長く切ってまとめて棒にくくれば、静電気でほこりを吸着するはたきの出来上がり。
あるものを最大限に生かす生活術を学びたい。
(翔泳社 2420円)
「ぼくたちは、なぜこれを選ぶのか」ミニマリストしぶ監修
「ぼくたちは、なぜこれを選ぶのか」ミニマリストしぶ監修
ミニマリスト生活の醍醐味は「捨てる」ことよりも、「減らした後に何を残したか」にあるらしい。何度モノを減らしてもリバウンドするなら、モノ選びから見直してみよう。本書では、100人のミニマリストの意見をもとに、彼らが選ぶ具体的なアイテムや習慣を紹介。少数精鋭派のモノ選びの理由がわかる。
例えば掃除用品のイチ押しは、東邦ウタマロクリーナー。あらゆる場所が掃除できるため、キッチン用、風呂用、窓用など洗剤を別に用意する必要がなく、掃除用品を減らせる。
巻末にはモノ選びメソッドも掲載。多機能でオールインワンのモノ、体積が小さくなるモノ、管理コストがかからないモノ、買う時点で手放すときの出口戦略が見えるモノなど、ミニマリストならではの視点が紹介される。購入時の参考になること請け合いだ。 (サンクチュアリ出版 1540円)
「低コスト生活」かぜのたみ著
「低コスト生活」かぜのたみ著
現在、家賃込み月7万円で暮らしている著者が、試行錯誤の末に行きついた低コスト生活を紹介した書。
以前は会社員として身を粉にして働き、収入が増えても支出も増えて手元にお金が残らなかった。だが、お金の使い方や管理方法、衣食住、習慣や考え方などに対する思い込みを外して、自分が満たされる状態を追求した結果、出費が激減し余裕のある生活が実現した。
具体的な方法として、お金が必要のない環境に住む、月前半は片付けや仕事に集中して家にあるもので過ごし、後半は自分の楽しみに使う、0円デーをつくるなどの技を紹介。
無理に我慢したり見えを張ったりするのではなく、等身大の自分で暮らすことを目標にする。そして、生活費が膨らむ流れから抜けることを決め、まずは無理なくできることから試してみるように勧めている。 (朝日新聞出版 1540円)