「わたしたち、体育会系LGBTQです」田澤健一郎著 岡田桂監修
「わたしたち、体育会系LGBTQです」田澤健一郎著 岡田桂監修
東京オリンピック2020で、LGBTQであることを公表した選手は185人だった。だが、日本人選手で公表した者は皆無だった。日本のスポーツ界でカミングアウトしているアスリートは少数だ。
東京の私大の陸上部に所属している永田豪士(たけし)は、中学2年のとき、性的マイノリティーを取り上げた授業で、自分が同性愛者であることを自覚した。だが、東日本の地方都市に住んでいたため、カミングアウトできなかった。そこでは周囲の反応は「怖い」というレベルではなく、いじめに発展する可能性があったからだ。
LGBTQのアスリートが、「男らしさ」が評価される日本のスポーツ界の「生きづらさ」を語る。
(集英社 1980円)