「世界を支配するアリの生存戦略」砂村栄力著

公開日: 更新日:

「世界を支配するアリの生存戦略」砂村栄力著

 アリは日本人には好感度の高い虫だったが、近年、ヒアリなど外来アリの侵入や被害に関するニュースが相次ぎ、社会のアリに関する認識は善良なる働き者から恐るべき害虫へと変わりつつある。

 外来アリのすごさは、社会性を進化させることによって得た底なしの繁殖力だという。普通のアリはそれぞれの巣が独立したコロニーになっているが、外来アリは無数の巣が相互に連携し合う「スーパーコロニー」をつくり、超効率的な社会活動を行う。2000年ごろから日本に侵入したアルゼンチンアリにいたっては数百、数千キロ規模に及ぶ世界最大のスーパーコロニーをつくるそうだ。

 外来アリの侵入状況や危険性、生態から、世界を席巻したその進化の軌跡と生存戦略、防除の処方箋までを説いたテキスト。

(文藝春秋 1155円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動