「エロティック日本史」下川耿史著
時代を象徴する性のエピソードから、日本人の本質に迫る面白歴史読み物。
日本で初めてセックスをしたイザナギとイザナミは、「国生み」の際にどのような体位で関係したのか。日本書紀にやり方が分からず困っている時、飛んできたセキレイの交尾を真似したとの記述があり、セックス事始めは後背位だったと著者は説く。
また古事記によると、夜這いの第1号は大黒様だったという。さらに「常陸風土記」などに描かれる元祖乱交パーティーともいうべき「歌垣」、道鏡を寵愛した孝謙天皇を死に至らしめたヤマイモで作った張り形、近代エロ本第1号の明治時代の「造化機論」まで。古代の神話から連綿と続く性大国日本の歴史を35のH話でたどる。(幻冬舎 880円+税)