失恋と“支払い請求”がセットに 「ウーマン」の下積み時代
中川パラダイス:僕らコンビを組んだ5年前が一番キツかったですね。
村本大輔:大阪の昭和初期のアパート2LDKで月3万4000円。住んでいるのは出稼ぎ外国人ばかりで、日当たりも悪くて、ドア開けようとしてノブ自体がとれる。トイレの音も筒抜けで、泊まりにきた女子は近くのコンビニに行きました。家具は近くの女子寮の前で拾ってました。でも、持ち主チェックは必須で。女の子って自分のプリクラを家具に貼るんです。それを確認して、かわいい子のモノ限定で拾ってました。貧乏でも先輩におごってもらうタイプでもないので自炊してました。
中川:ムラメシの明太スパうまかったなぁ。
村本:僕が作る料理だからムラメシなんですが、即席めんのうまかっちゃんとんこつ味を湯切りして、とんこつ味の調味料にしそを加えるんです。
中川:明太子は入ってないのに明太スパゲティみたいな味でうまいんです。
■元カノからルーズリーフ2枚分の請求書
村本:その頃、同棲していた彼女が実は面倒なタイプでした。「バイトしないで芸人に集中して! アタシが支えるの」って言って全部払ってくれたんです。ウチになかった冷蔵庫に洗濯機は買ってくれるし、ごはんから電車代の120円、ジュースの150円に至るまで全部。ところが、「ねぇ、私たち結婚したらさぁ…」と言われて、「結婚? イヤ、そんな気ないから」と答えたら彼女の顔色が変わった。ルーズリーフ2枚に僕のために支払った金額を書き出し、「これ今まで私が払った分、返して!」と請求してきた。でも僕もケチやから、よう覚えてるんで、「これは俺が払った」とかちっちゃく明細チェックして12万に抑えました。