「ビールはチェイサー」「1軒15杯以上」 堂珍嘉邦の酒人生
誘われたら、都合さえつけば断らないタイプですね。飲み始めるととことん、力尽きるまで飲むから、気が付くといつも朝。おいしい酒の銘柄は毎回教えてもらうんですが、すぐ忘れてしまって……、店で薦めてもらったものを飲んでいますね。マスターにお任せが一番間違いない。デビューした頃は全国ツアーでご当地の銘酒を飲む楽しみと、先輩たちに酒と音楽を教わりました。経験の浅い僕たちをフォローする意味もあって、当時はキャリアのある方がバックバンドを固めてくださっていたんです。そんなオトナの男たちと地方のバーに行き、音楽をかけ、BGMだったはずが「ボリューム上げてください!」と頼んでいくうちに、大音量になっていて、黒人のドラマーやイベンターはノリノリ。いつの間にかバーはクラブに変身、皆酒を飲みながら踊りまくるなんてこともありました。そのとき彼らがリクエストしている曲は、ウォーやシスコキッドなど70年代の初めて聴く曲ばかり。自分では分からない世代の曲をたくさん聴いた。あのときの酒が僕の音楽の引き出しを広げてくれて、その後の創作活動にも生きています。
■バーではボーイズトーク