「その気にさせられ…」西岡徳馬がホレた太地喜和子の艶演技
「悲恋の2人が初めて結ばれた翌朝のシーンです。<ロミオ、起きて!もう朝よ>と言われたロミオが、追っ手が近づいてきたことを悟る。その直後、ジュリエットが<逃げて!!>と叫ぶ。その瞬間ですね。まぁ、ベッドシーンの続きのようなもの。もちろん、舞台にはベッドなんてないですけどね、ハハハ」
太地喜和子さんとの初共演の思い出は――。
「いや~、印象は強烈でしたねぇ。お酒が強かった? まぁ、それもあったけど、<その気にさせる>っていうか、本当に恋愛してるような気持ちにさせる女優さんでしたよ。稽古が終わると<ちょっと飲みに行こうか!>って誘ってくれたり、<早く来て2人だけのシーンの稽古をしようか>とかは、よく言われたね。とどめの一言は、<家に帰ってもアンタのことばっかり考えてる>ですから。あんな美人に、そんなこと言われてごらんなさいよ、あなた。その気になっちゃうでしょ? でもさ、オレ、もう結婚してたんだよね、前の年に。アハハハハ」
名女優との共演は、「その後の役者人生に多大な影響を与えてくれた」と西岡さんは述懐する。91年に放送された「東京ラブストーリー」の和賀夏樹役で“全国区”の知名度を得た西岡さんは現在、「ドラマスクール セプテントリオン」を主宰し、自ら演技指導も行って若手俳優の育成に力を注いでいる。