日本社会を生き抜くコツが…石井一久が説く「ゆるキャラ」術
必要なのは周囲へのアピールよりもイザという時の備えだ。そのためには想像力だと言う。
「いざというときに『自分だったらこうする』という想像をしておく。これさえあれば定期的にクールダウンしてもいいと思う。周りの人は意外に自分の走るスピードって分からないので、ゆっくり歩いていたとしてもずっと止まっていなければ大丈夫。一度上げたハードルを下げることも必要。たまに高いハードルを跳ぶからこそ評価されるわけで、そればかり跳んでいたら何も思われなくなる。ポイントになる部分でなければ、ハードルは下げてハハハと笑っておけばいい」
そうはいっても「要領がいい」と「手抜き」は紙一重。石井は自分を「元祖ゆとり世代」と表現するが、この世代は誤解を受けやすい。
「僕と一般的なゆとり世代との違いは、そこに野望があるかないか。目的意識を高く持って、脱力した中にも秘めた思いや闘志があれば違う評価になる。給料が変わらなくても自分の評価や経験値になるなら関係ない。そう割り切るには『これだけは負けない』という強みをつくることが大事だと思います」
ゆるそうでゆるくない、したたかな愛されキャラも悪くない。