最低視聴率のNHK大河「花燃ゆ」専門家に聞く“巻き返し策”

公開日: 更新日:

三谷幸喜脚本の『新選組!』(2004年)のように、旧来の幕末ファンの基礎票を守った上で、新たな層を獲得した成功例はある。3.11以降で福島を舞台とする意味や意義のあった『八重の桜』(13年)と比べ、なぜこのタイミングで長州なのかという疑問は残るが、幕末を生き、2度の結婚歴がある無名の女性が主人公。さながら『八重――』の長州版と考えれば、ある意味、分かりやすい物語でもある。これから馬関戦争、長州征伐、奇兵隊創設と、見どころとなる長州苦難の時代が描かれるが、敵対する守旧派や幕府側には、実力派のベテラン俳優陣がキャスティングされている。役者陣を生かすも殺すも、2人の脚本家次第。くれぐれも『江~姫たちの戦国~』(11年)のように、主人公が神出鬼没で何にでも首を突っ込んでくるような展開だけは避けていただきたい。『花燃ゆ』でも文が盗み聞きするシーンがあったが、萩の狭い城下なら“許容範囲”。ただしこれからは違う。主人公を史実にどう絡ませるか。それを見誤ると命取りになりかねません」(前出の鈴木嘉一氏)

 キャスティングを発表していない坂本竜馬を「後半戦の目玉にする」(別のNHK関係者)というが、まだまだ序盤戦。“外野”の声に振り回されずに歩を進めるべきだろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由