野球へ導いてくれた…金石昭人語る伯父・金田正一への恩義
1990年代、広島から日本ハムに移籍し、ストッパーとして活躍した金石昭人さん(55)は、“球界のレジェンド”400勝投手・金田正一(82)の甥っ子としても知られる。そんな金石さんが「野球の道に導いてくれた」と恩義を感じているのは、やはり伯父のカネヤンだ。
■正月のキャッチボールで「お前は野球をやれ!」
伯父さんは7人きょうだいの2番目で、ボクの母親は伯父さんのすぐ下の妹。伯父さんはボクが幼い頃から大活躍していて、子供心に「凄い人」と思っていました。伯父さんの登板する試合をナゴヤ球場に見にいく時なんて、誇らしく、凄く自慢に思っていました。
そんな立派な伯父さんなので、親戚といえども近寄り難い存在。じゃれて遊んだ記憶はありません。でも、ボクが小学5、6年生の頃の正月、名古屋の金田の本家に集まった甥っ子連中10人ぐらいを家の前の道路に並ばせ、一人ずつキャッチボールをしてくれたんです。「金田家のDNAを引き継いどんのは誰や!」って感じで、野球の素質を見ようとしたんですね。金田家は正一伯父さんのほか、3人もプロ野球選手になりましたから。で、その時、ボクが選ばれたんですよ。「おまえは野球をやれ!」って。肩、肘、手首の使い方が柔らかくて見込みがあると思ったようです。