会社か芝居か 山西惇が“役者一本”決意した生瀬勝久の一言
実はドラマ「相棒」シリーズに出演できたのも、きっかけは生瀬さんでした。生瀬さんは明石家さんまさん主演のコメディー「恋のバカンス」(97年)と、「お熱いのがお好き?」(98年)に出演しているのですが、両方とも脚本が輿水泰弘さん、演出は水田伸生さんのコンビです。その後、生瀬さんから輿水さん、水田さんを紹介された縁もあって輿水さんが脚本を書かれてる「相棒」に、角田課長役で抜擢され、水田さん演出・さんまさん主役でシリーズ化された舞台「七人ぐらいの兵士」に声をかけていただきました。
「相棒」の最初の出演も「七人ぐらいの兵士」も2000年。この2作に出てから本当に仕事の幅が広がったので、役者としての転機の年でもあるんですよ。
公開中の舞台「木の上の軍隊」は13年に続く再演で、僕は2度目の出演ですが、演出の栗山(民也)さんとのご縁も生瀬さん。03年2月に新国立劇場で上演された舞台「浮標」に出演した生瀬さんが「栗山さんの演出は凄い。絶対やった方がええぞ」と。そして、11年6月の栗山さん演出の舞台「雨」(新国立劇場)で男娼の釜六役を頂いてから毎年のように作品に呼んでいただくようになったんですから。
生瀬さんの「なんとかなるで」から足かけ26年。僕が運転する車中でのあのやりとりは今でも忘れられませんね。